207 / 229

2

(しかし……)  隼人は、困惑していた。 (青原さんが猫神様だ、ということは解った。だけど、何から話せばいいんだ?)  青原は、比呂が心配だ、と語った。  そして、実際に会いたいと言って、比呂をこの場に呼んだのだ。 (青原さんから比呂くんに向けて、メッセージがあるはずだが)  その青原は、のんびりと動き、自分のバッグを手にした。 「もう、お昼だな。ランチにしよう。比呂くん、食べたいものはあるかね?」 「僕、お好み焼きが食べたい!」  遠慮しない比呂に、青原は笑顔だ。  可愛くて仕方がない、と言った風の様子に、隼人は安堵した。 (この人なら、きっと比呂くんを導いてくれる) 「行きましょう。私が、運転します」 「お願いするよ」  比呂は、さっそく端末を使って、美味しいお店を探している。 「ここから車で15分のところに、評判のお好み焼き屋さんがあるよ!」 「よし、そこへ行ってみよう」  すっかり緊張の解けた隼人と比呂は、青原と共にお好み焼きランチへと出かけた。

ともだちにシェアしよう!