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第8話 僕は何にも言えなくて
ぬちゅうっ
水城が興奮して、いきなり入れ始めた。
「ひっ!んんんんーーーー!!ひぃっ!!」
それは、ほぐしたアナルをメリメリ押し広げて、バイブなんて可愛いものじゃなかった。
硬くて熱くて大きなものが、僕のお尻を押し広げて入ってくる。
裂けそうで怖くて、僕は思わず悲鳴を上げた。
「ひっ!ひいいぃぃぃっ!!いったいっ!痛い!」
「大丈夫だから、力を抜いて、バイブ入れる時みたいに」
バイブって、どうやってたっけ??痛い!痛い!痛い!
ハアハア息を大きく繰り返し、お尻から力を抜こうとする。
けれど無理矢理入ろうとするペニスの頭が、緩めるとそれをきっかけに引き裂いてでも入ってきそうで怖くて上手く行かない。
彼が身を乗り出し、僕にキスをする。
「うん、チュッチュッ、うんぅむチュウッ」
必死で鼻で息をして、絡まる彼の舌に応える。
身を起こした彼が、また挿入を始めた。
「ほら、大丈夫だから、落ち着いて」
お前が落ち着けーーー!えーーーん
「ひいっ、ひいっ、いっああ、あ、あ、あ、あひいっ!」
ああ、僕は可愛くアンアンあっあっ、にしようと思っていた初めての時の声が、そんな余裕なくて吹っ飛んでしまった。
「まだ、まだ、力入ってる。ゆっくり、口開けて息して」
「はあ、はあ、はあ、はあ」
痛い、痛い、うう、まるでお産みたいだ。
ハアハア息して、下半身から力を抜く。
すると、ムリッと先っぽが入った。
「先だけ、先だけ入った。もっと、もう少し」
「ヤバい……ヤバいって、も、も少しゆっくり……怖い、ねえ、怖いよ!あっあっ!いぅっ!ヒイッ!」
ズズッとお尻の中を無理矢理突き進む恐怖に、怖くて僕のペニスからおしっこ混じりの精液が噴き出す。
それを塗り込めて、彼が更に力強くぐうっと押し進めてきた。
僕の事情なんか構わずグウウウッと押してくるあまりの衝撃に、逃げたくても腰を押さえられる。
力が強くて、腸が破れそうで怖い!
お尻が裂けそうで怖い!
「ううう、ああああ、あ、あ、あ、、あっ!!」
た、助けて!!助けて!やめて!!
やめてって言えない!それだけは!!
「大丈夫、ゆっくり入れてるから、大丈夫」
大丈夫じゃないんだよう〜、怖くて身体がこわばる。
なかなか入らないもどかしさに、水城がひときわ強い力でグイッと押してきた。
「ぃひいっ!ひぎぃっ!!んがあああああ!!!」
いやあああ、もっと可愛い声にしたいいいい!!
それでも余計、なかなか進まない。
そうしていると、ふと、彼の身体がとまった。
「ひぃ、ひぃ、ご、ごめ……ごめん……なさ……」
「ごめん、初めてはベッドにしようと思ったのに、やっぱり風呂になっちゃった。
イヤならやめる」
僕は涙でグチャグチャの顔で、ひいひい息を付いて必死で首を振る。
下を見ると、やっぱりぜんぜん入ってない。
嫌がってると思われるのはいやだ。
僕の水城を大好きな気持ちは変わらないし、3年待ち続けた彼の気持ちに応えたい。
何度も深呼吸して、ゆっくり、ゆっくり、呼吸を整える。
少し、落ち着いてきた。
大丈夫、バイブよりちょっと大きいだけ。
大丈夫、大丈夫だ、僕。しっかりしなきゃ。結婚したんだし。
水城が結合部にオイルを流す。
ヌルヌル塗り込めて、何とか入れようとしている。
その時、なぜか、すっとアナルの力がぬけた。
ヌルンと彼のペニスがいきなり進む。
あっ、こうか。ちょっとコツがわかった気がした。
直腸が、彼の物の形に広がっているのが良くわかる。
それでもまだ、彼の身体がお尻に当たらない。
「やめないで、は……早く、早く奥まで、入れて。大丈夫、だから。
だって、僕ら3年待ったんだよ?3年分を取り戻さなきゃ」
こわばった顔を動かし、ニッコリ笑った。笑えた。
「ごめん、ゴム忘れた、外に出すから」
「えっ?やだ!中に、中に入れて。入れて欲しいから。
入れてよ、水城の出す物お腹で受け止めたいもん」
「でもお腹が痛くなるって……」
「いいんだ。いっぱい入れて。お腹がパンパンになってもいい!
僕ずっと待ってたのに外に出すなんて、ちゃんとしたパートナーなんだから、全部受け止めたい」
「そんなに出ないよ、安心して。フフッ、じゃあ行くよ」
コクコク何度もうなずく。
ググッと押しつける力がきて、ぐうっとペニスが侵入する。
今度はズルズルズルッと、お尻に、と言うよりお腹に入ってきた。
「ひぃぃぃぃぃううぃぃ」
僕は床のタイルに爪を立て、必死で耐えた。
初めてを耐えた。
処女喪失を耐えた。男だけど。
うあああああああ、すごいいいいい!!!
本物はでっかいいいいい!!
硬くて熱い、凄く熱い!熱の棒入れられてるみたいだ。
んうううう、どこまで長いんだよう……
必死で耐えていると、やがて、彼の下腹部がピタリとお尻に当たる。
彼がふうううっと長く息を吐いた。
「入った、痛い?」
「うっく、ぜ、全然、でもバイブより、す、凄かった」
ほんとは痛い、メチャクチャ痛かった。
「よかった」
クスクス笑って、彼が僕の腰を抱え直す。
はあはあ、怖かった。でも、良かった、全部入って。
「少し動くね。ゆっくり」
え?もう??早いよ、早い、けど言えない。
「う、うん」
それはずるずるっと少し抜けて、また押し広げて入ってくる。
何度かゆっくりとそれをゆらゆら繰り返す。
「ひっぐうううう、ひあっ!んぐううああああ」
絞り出すような声上げて耐えていると、何度も何度も、繰り返すたび、彼がつぶやくように凄いという。
「吸い付くみたいにペニスに絡んでくる。
ああ、凄いよ、麻都のアナルは凄い。」
「やだよ、恥ずかしい〜」
恥ずかしいこと言わないでよ。
顔が真っ赤に燃える。
「凄いんだ、アナルセックスって、こんなに…、こんなの、止まらなくなる。
ああ、もう耐えられない。君が、こんな凄いから」
そう言うと、彼がたまらずスピードを上げた。
ヌプッと一気に抜いてカリで止め、ズブッと突いてくる。
「ひいっ!」
待って!待ってっ!うああああ!まだ、まだ早ああああ!!
いきなりバンバンお尻に体当たりされながら、太くて熱い棒で何度もいきなり抜いては無理矢理腸を押し広げながらガシガシ腸壁をこすってくる。
そんな、まるでそんな、SMみたいだよおお。
僕は悲鳴をこらえて腕をかみ衝撃に耐えながら、ギュッと目を閉じてそのぶつかる音だけを聞いていた。
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