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【事件記録XXXX-2】

記録日時:██年██月██日 関係者:  田中(仮名) - ███株式会社 ██支社 チーフマネージャー(当時)  河野(対象者A) - 田中の部下(当時)  河野(対象者B) - ██年██月██日より勤務(後述) [記録:██年██月██日]  対象者Aによる田中への異常な執着行動の激化  ██年██月██日以降、河野(以下、対象者A)による田中への執着が顕著に強まった。  特に「自らの命を引き合いに出す」言動が頻発し始めたことが確認されている。 [田中の証言]  「この頃になると徐々に『死ぬ』って言葉を使うようになった」  「俺が冷たくすると、すぐに『死んでやる』って言い出すようになった」  「最初は冗談かと思ってた。でも……最近は、本気で言ってるように思えた」 [対象者Aの発言記録]  「██(田中)さんが俺のことを見てくれないなら、もう生きてる意味がない」  「俺がいなくなったら、██(田中)さんは俺のことを思い出してくれますよね?」  「俺が死んだら、傷付いてくれますよね?」  また対象者Aは深夜に田中へ電話をかける頻度が増し、異常な時間帯の通話履歴が確認されている。 [通話履歴:██年██月██日〜██年██月██日]  23:14(2分間)  00:02(3分間)  01:37(不在着信)  03:45(10分間)  04:12(不在着信) [田中の証言]  「もう、いつ寝ても起こされる状態だった」  「鳴るたびに、ああまたかって思った」  「でも無視すると……もっと悪化する気がして」  対象者Aは田中が着信に応じなかったり、通話中に田中が冷たい態度を取ると、「もういいです、死にます」と言い残し、一方的に電話を切ることもあった。  田中は当初これらの連絡に応じていたが、██年██月██日、ついに対象者Aからの深夜の着信を無視する。 [記録:██年██月██日]  対象者Aの無断欠勤と自殺未遂  ██年██月██日、対象者Aは無断欠勤をした。  同日午前10時24分、田中は対象者Aの私用携帯へ連絡したが、応答はなかった。  次に、対象者Aの実家へ電話をかける。  午前10時41分、対象者Aの母親が電話に応じ、以下の情報が伝えられた。  対象者Aは前夜自宅を飛び出し、深夜に交通量の多い道路に進入。  目撃者の通報により、警察が保護。  病院へ搬送され入院。命に別状はなし。  対象者Aの母親は「意識はあるが動揺が激しい」と述べた。 [田中の証言]  「俺があの時、██(河野)くんの電話に出ていたら……」  「っいや、でも、もう限界だったんだ」  田中は本件について、「自分が対象者Aを拒絶しなければ、このような事態にはならなかったのではないか」と発言している。 [記録:██年██月██日 11時12分]  田中の目の前に〝河野〟が現れる  対象者Aが入院していることを知っているのは田中のみであった。  他の社員は対象者Aの無断欠勤を認識していたが、その詳細については知らされていなかった。  しかし、そのわずか三十分後――  対象者Aが入院中であるにも関わらず、職場に〝河野〟が出勤してきた。 [監視カメラ記録:██年██月██日 11時12分]  [映像開始]  職場のエントランスが開き、〝河野〟が入ってくる。  同僚たちが何気なく視線を向けるが、特に驚いた様子はない。  河野は自然な態度で挨拶を交わし、デスクへと向かう。  田中が硬直し、血の気の引いた顔で河野を見つめる。  河野が田中と目を合わせ、柔らかく微笑む。  [映像終了] [記録:██年██月██日 11時14分]  河野の異常な存在  田中は河野に近付き、小声で問いかけた。 [会話記録:██年██月██日 11時14分]  田中:「██(河野)くん」  河野(対象者B):「あっ██(田中)さん、おはようございます」  田中:「……どうしてここにいるんだ?」  河野(対象者B):「何のことですか?」  田中:「今……入院中なんじゃないのか」  河野(対象者B):「██(田中)さん、何言ってるんですか? 俺は今ここにいるじゃないですか」  田中:「……」  対象者Bの表情は、まったく動揺していなかった。  まるで、〝河野〟の入院など存在しないかのように振る舞っていた。 [田中の証言]  「目の前にいるのは、確かに██(河野)くんだった」  「でも、あれは……」  しかし、周囲の反応は対照的だった。 [同僚の証言]  「何? ██(田中)さん、何をそんなに驚いてるんです?」  「……いや、普通に出勤してるじゃないですか、██(河野)。遅刻だけど」  「何か問題でも?」  この時点で田中は「他の社員は、対象者Bを普通の〝河野〟として認識している」ことに気付いた。  対象者Aが入院中であるにもかかわらず、職場には〝河野〟が存在している。  しかし田中以外の誰もそれを疑問に思っていなかった。

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