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前夜
「あ゛っ♡♡」
柔らかなピンク色のヴェルトの張形で蕾を穿たれながら、カイラは本気の声を上げた。
裸で仰向けになり、もっと突いてと誘うように両足を空へ投げている姿は女のソレである。
「凄い声出たね……可愛いなぁカイラ君。ついでだから前も触ってあげようか?」
カイラの足の間に座っていたヴェルトは、快楽に悶える可愛い生き物を見下ろし頬を紅潮させる。
小刻みに震える体。今にも泣きそうなほど顔を歪め、必死に快感に耐えている。
ヴェルトの指示で自分の弱点である胸の頂を触り続け、もはや絶頂の事しか考えられない。
カイラの艶姿に当てられ自身の欲望を滾らせながら、ヴェルトは空いた手で蜜を滴らせるカイラの男の象徴を握った。
「あっ♡ 前もだなんて……っ♡ おかしくっ♡ なる……っ♡♡」
「ここには2人しかいないんだからさ……安心しておかしくなりなよ。そうだ、せっかくだから前と後ろ同時にイってみようか?」
「ふぇ……?」
カイラはぼんやりした頭にクエスチョンマークを浮かべた。
「どっちかが先にイきそうになったら言いなよ? 僕が調整してあげるから」
ヴェルトはカイラの後孔と屹立を同時に責め始めた。
触ってとアピールし続けていた肉茎を上下に擦りながら、偽物をズッポリと咥えた肉壺を更に掻き回す。
「まってぇっ♡ ヴェルトさ……あ゛っ♡ あ゛~~~~ッッ♡♡」
前と後ろの悦びを同時に味わされ、カイラはヴェルトに見守られながら踊り始める。
「カイラ君、手ぇ止めちゃダメだよ。ほら、僕がいつもやってあげてるみたいにさ、摘んだり押したり軽く掻いたりするんだよ」
「まってってばぁっ♡♡ あっ♡ 後ろ……っ♡ イきそう……♡♡」
「そう?」
ヴェルトは後孔を突くスピードを緩めて、更に前を責め立てる。
「ほら、ティニーも気持ち良くなりな? 最近後ろばっかりだったもんね? 精液溜まってるでしょ? ピュッピューって出しちゃおうか」
「てぃ、ティニーって……よんじゃ、いやです……っ♡」
「やだね。せっかく名付けたからこれからもティニーって呼び続けるよ。ね? ティニー? お尻と一緒にイっちゃおうね?」
「~~~~ッッ♡♡」
今までずっとカイラの性処理を担ってきたヴェルトの調節が絶妙で、やがて精液が尿道を登る感覚と前立腺が高められる感覚の同時に襲われる。
脳みそがシェイクされるような感覚。あまりに強い刺激に目が回り始め、ヴェルトで頭が一杯になる。
「わっ♡ わあっ♡ わぁ~~っ♡♡ おっ……おっきいのっ♡ きますっ♡♡」
「そう。我慢しないでイっていいんだよ」
「はい」と答えようとした途端にカイラは絶頂に達した。
両足を限界まで伸ばしながら、ティニーから勢い良く白濁を吐き出し自分の腹とシーツを汚し、ヴェルトの張形を離すまいと締め付ける。
射精の鋭く短い快感と、地の底から湧くような緩やかな中の甘い感覚に飲み込まれ、カイラは両手をヴェルトに伸ばしキスをねだる。
ヴェルトは手を離してカイラとの距離をグッと縮めるよう覆い被さり、カイラの唇にキスを落とした。
フーッ♡ フーッ♡ というカイラの甘く荒い鼻息すら愛おしい。
「……はぁっ♡ はぁ……っ♡」
ようやく浮遊感が収まったのか、カイラはヴェルトの背に回していた手をベッドへ投げた。
「凄い顔してたよカイラ君。顔くしゃーってしてさ。可愛かった……」
ヴェルトは張形をカイラから抜く。それだけで気持ち良いようで、カイラは「んっ♡」と甘く鳴いて身を一瞬だけ強張らせた。
「言わないでください……」
「カイラ君良かったねぇ男の子として生まれてさ。射精と同時なんて男にしかできないよ。……大丈夫? 体ずっと震えてるよ?」
「大丈夫じゃないです……」
「カイラ君、こっち見て」
カイラは瞳を涙で揺らしながらヴェルトの顔を見上げる。
(ヴェルトさんも興奮してる……)
剣士には似つかわしくないほど陶器のように白い肌に、ほんのりと朱が差している。
普段は優しげなのに、今はまるで羊を捕らえた狼のように紫の瞳を輝かせている。
何も言われずとも自分がヴェルトから性の対象として見られている事が伝わり、カイラは甘い声を漏らしてしまう。
一方、ヴェルトはカイラを見下ろし熱い息を吐いた。
『こんな子供に欲情するなんてどうかしてる』
……そう思ってはいるものの。既にヴェルトは自分を律する事ができなくなっていた。
少年に対しこのような表現が相応しいか分からないが……限りなく非処女に近い処女であるカイラ。
後孔を穿たれる悦びを知ったばかりだというのに、柔らかなゴム製とはいえ大物をずっぽりと飲み込めるようになった。
今ではカイラからヴェルトに強請る事も少なくない。
『ヴェルトさん、あの……また、偽物ちんちん使ってくれませんか? その……後ろが切なくて』
『あっ、あのっ! おちんちんの前に、お尻触ってくれませんか?』
『~~ッ♡ お願いします♡ お尻触ってください♡』
「男の子なのに女の子みたいだ」
長い溜息を吐いた後、つい「ヤりたい」という本音が出てしまう。
「ふ、ふぇ……!?」
あまりにも真っ直ぐな言葉に目を丸くするカイラの様子を見て「ごめん」と謝った。
「あまりに可愛いもんだから」
ヴェルトの本音を聞いたカイラは、恐る恐るといった様子で提案する。
「あの……ヴェルトさん。明日の夜、もう一度セックスしてみませんか?」
それを聞いたヴェルトは一考する。
初めての夜を2人にとって良いものにする。……そう宣言したのに、上手くできなかった。
もしかしたらセックスに対する恐怖心を植え付けてしまったかもしれないとも思っていたのだ。
「大丈夫? 怖くない?」
無理をしているのではないかとヴェルトはカイラを心配する。
「はい。ヴェルトさんの張形で何度も練習しましたし……今度こそヴェルトさんのを受け入れられる気がします」
それにとカイラは続ける。
「最近、僕ばっかり気持ち良くなってるので……ヴェルトさんにも気持ち良くなってほしいんです」
「……なかなか可愛い事言ってくれるじゃない? 分かったよ。この後抜こうって思ってたけど我慢する。明日の夜、討伐が終わった後でね」
ヴェルトはカイラをギュッと抱きしめた。
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