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第6話
「………ハっ……!」
「……ンっ……、……い、やっ……!」
この声は、誰?
俺なの?
そう思っても俺の身体は熱くって熱くってくずくずになるくらい、変になっていた。
「……あ、………もう、………やっ!!」
そう泣き叫んでも、俺の身体は熱く火照ってどうしようも出来なかった。
「ゴメン、辛いよね」と言う声が俺が絞り出す喘ぎ声に重なる。
「そう、辛いんだ」と青年の身体にしがみ付くも後からどんどん押し寄せて来る快楽に、自我を崩壊させられる。
こんな感覚、初めてだった。
彼と一つになると言うことが嬉しいハズなのに辛くて、辛くて仕方がない。
「……やぁら、……も、……ンンン」
彼が与える全ての行為が快楽となって、俺の理性を襲う。
俺は快楽から逃れるように、ひたすら首を振って泣きわめいた。
ざーっと、白い世界が落ちて来る。
コレは、何?
そう思ったら矢鱈静かになって、俺は彼の腕の中に落ちた。
そして、とくとくと波打つ心音もなく、嘘のように静かになったと思ったら、今、俺は何処で何をしているのかすらも、もう解らなくなっていた。
俺の口端から溢れる唾液がだらだらと首筋を伝い、シーツにシミを作っていた。
彼に突き上げられる度に、身体と腰がギシギシと揺れて、俺は名も知らない彼の熱をひたすら求め続けていた。
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