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第9話

  少年は早くと言いたげな瞳で僕のことを誘惑するが、僕はそんな彼の身体に一度も触れたことはなかった。 「気が済んだかい?」 そう言って、彼に服を着るように促す。彼の身体には興味がないと言う態度で、彼の意志を折ることが僕に与えられた仕事だった。 そして、誰も彼の身体には興味がないと思わせることが彼を早く更生させる手段で、彼の処分を促せる手段でもあった。 ココの施設は罪人に彼らの罪を理解させた上で処刑させることが目的とされている。 もう一度チャンスをと言う甘い考えはココにはなかった。  

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