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第一章 第6話 *クロードはいじめたい**
*****このお話には、性的な表現を含みます。苦手な方は注意してください。
*R18要素あり。背後にご注意ください。
「アキト様、マリー様が亡くなられた日の事覚えてらっしゃいますか? 」
「祖母ちゃんが亡くなった日のこと? 」
「お客様方が帰られた後ずっとベットに入ってお泣きになられてて、私はその涙を舐めて差し上げていた。あの時はこんな風に獣人の姿になれなくて貴方を抱きしめてあげれなくて辛かったのです」
そんなこともあった。一人になった途端に張り詰めていた感情があふれ出したのだ。真理と二人暮らし。他に親類もいない。ただただ悲しくて涙がとまらなかった。黒猫のクロだけが自分の傍でひたすら寄り添い。傍を離れなかった。
「本当に君がクロなの…?」
クロ―ドのしっぽが僕の足に絡みつく。
「信じてくれてなかったのですか」
「いまだに信じられないさ」
「あの時アキト様はおっしゃってくれたんですよ。【クロだけは僕から離れないで】と。あの日から私は貴方のモノになったのです」
「アキトでいい。僕だってクロって呼んでるじゃない? 」
「呼び捨てにせよとおっしゃるんですか?」
「クロ。君はカッコよくなるだけじゃなくもう僕とはじゃれてくれないのかい? 」
クロードが目を瞠いてぎゅっと抱きしめてきた。
「……アキト」
僕の耳元でクロードが囁く。
――――――これはっ!この低音をこの距離で聞くのは心臓に悪い。きっと今僕の顔は真っ赤になってるんだろう。
「なんて顔するんですか……」
また敬語になってると僕が言う前にクロードに唇を奪われた。
(ふ・・ファーストキス!! クロとキス?! )
ついばむ様にキスを受けると僕は固まってしまった。
「アキト様? 」
「は……初めてのキスだったんだ……」
「ぁあ。意識があるときは初めてでしたね。すみません」
さらっと爆弾発言を聞かされた。ということは何度も見た淫らな夢は現実だったのか?
「貴方の熱をとるのが私の仕事です」
ペロリと首筋を舐められた。身体がビクッと反応する。
――――――下半身がじわりと熱くなる。
「貴方の身体は私を覚えているんですね。うれしいです」
ざらりとした感触の舌がうなじから鎖骨に降りてきた。クロの手が僕の背中から腰を撫でまわす。
「おや、顔が赤いですね。少し熱が出てきたんでしょうか? 」
僕の耳たぶを甘噛みしながら意地悪くクロが囁く。
「クロが……そんな風に触るから」
「耳まで赤いですよ。あぁ、起きてる時の貴方はこんなにも表情豊かだ」
「し……仕事だからこんなことするの? 」
「いいえ。仕事は建前です。本当は貴方にずっと発情してるのです。この身体に触れるたびに貴方を組み伏せて啼かせてみたい。貴方が欲しくてたまらないのです」
これまた超直球な答えが返ってきた。つまりこれって……。
「僕を抱きたいって事なの? 」
返事の代わりに噛みつくようなキスをされた。強く唇を吸われ息苦しさから唇を少し開けるとすかさずクロードの舌先が差し込まれた。猫科特有のざらりとした感触の舌が口内を蹂躙すると頭の芯がぼぅっとして来る。
「アキト様……アキト……」
耳元で囁かれると鼓動が早くなる。クロードの低音の声が心地いい。
クロードの手が腹から下に降りてくる。股間をまさぐられるともう駄目だった。
「硬くなってますね。中心に熱を持っている。熱を鎮めないとお辛いでしょう? 」
クロードの手がするりとズボンの中に滑り込んでくる。手早く僕の雄を握り込むと数回擦りあげられた。手際が良すぎて戸惑う。
「く……クロっ。まっ……て」
「いつもはそっと起こさないようにシてたのですよ。でも今日からはもっと感じさせてあげますね」
握り込まれた雄の先端を爪で軽くひっかかれた。
「ぁあああっ! 」強い快感にのけぞる。
「はぁ。可愛いっ。こんなに反応がいいといろいろシてあげたくなりますね」
「何を言って……」
片手で僕の雄を擦り上げながらもう一方の手が僕の尻を掴んだ。後蕾のまわりをくるりと撫でられる。
「ひゃ! 」
ぞわぞわとした感覚が這い上がってくる。
「ココはまだ手付かずなんですよ。開発させていただいても? 」
クロードは僕の手をとり自分の股間に押し付けた。そこにはすでに固くなった彼の雄が存在していた。
「おっきい……む…… 無理無理っ!! 挿らないっって!! 」
「大丈夫です。準備をしたら挿ります。ひどいことはしません。」
「待って待って。まだそういうのはお互い合意がないと」
「先ほど合意はいただきましたよ」
「へ?それは……い……つ……ぁああっ」
クロードがアキトの雄を摺り上げる速度を上げた。ざらりとした舌の感触がわき腹のあたりにする。いつの間にかズボンが脱がされている。
「……嫌じゃないと言われたでしょう? 」
そうだ。確かにそう言った。でもそれが合意にとられるなんて思ってなかったのだ。
「は……クロお前……ずるいっ」
「ずるくもなります。何年待ったと思うんですか? 」
下腹まで降りてきたクロードの舌は迷うことなく僕の雄を咥えこんだ。
「ひゃっ……あぁっ」
じゅぼじゅぼっと聞こえるように音を立てては起立した雄を舐め上げる。羞恥心よりも快感のほうが勝って腰が無意識に揺れ動く。クロードの愛撫は気持ちがいいのだ。
「ん……っもう……出るっ! 出ちゃう……あぁあ!」
そのまま口の中で達してしまう。クロードはゴクリと音を立て飲み込んだ。快感の余韻に身を任せていると後蕾に違和感を感じる。指が一本プツリと入れられたのだ。
「っ!……や……ぁ」
「小さくて狭いですね。可愛いですよ」
「クロ……それ……まだ怖い……」
「まだ? ……そうですか。……では今日はこちらで我慢しておきます」
身体を反転させられると四つん這いにさせられる。頭を下げられ腰を高く持ち上げさせられた。
クロードは僕の太腿を両手でぐっと合わせると股の間に自分の熱く孤立するモノを抜き差ししだした。太く長い竿が僕の裏筋や袋を刺激する。ぬちっぬちっと卑猥な音がして興奮する。さっき言ったばかりなはずの僕のモノがまた固く主張しだした。
「はぁん……っ!」
自分でも驚くほど甘い声がでた。クロードも気づいたようで動きが早くなる。
「ぁっ……はんっ……っ……ぁあんっぁっ……」
「アキト様……アキト! アキト!……くぅっ!! 」
「あぁああっ!! 」
僕の下腹部は二人の精液でべたべたになった。クロードはそれを舌で丹念に舐めとる。まさか舐めとって綺麗にするつもり?! いつもそうしてたのか?!
「美味しいのですよ。舐めてみますか? 」
言うよりも早く指先についた二人のモノを僕の口に突っ込んでいた。
「ん…。おいしい?どうして?」
「相性がいいからです。貴方が熱をだすのは魔力が体になじみにくいからのようです。相性がいい私の精子を媒体とすれば魔力はより早くその身体に馴染みます」
「馴染んだら熱を出さなくなる?」
「ええ。そうです」
服を整えるとまたぎゅうっと抱きしめられた。クロードが嬉しそうに頬ずりしてくるものだからなんか本当に大切にされてるようでちょっと感激してしまう。ぼくってちょろいのかな?
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