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第一章 第10話 *パートナー契約****-
****このお話には、性的な表現を含みます。苦手な方は注意してください。
*R18要素あり。背後にご注意くださ***
少し歩くと上品な宿屋が見つかった。こちらの宿の主人は人間だった。なんだか渋い。ロマンスグレーのような紳士だ。
「いらっしゃいませ。お部屋は3つでございますね」
「エドガー、悪いが先にアキトを休ませたい。この後動くにしても情報が少ない。申し訳ないがこの周辺に探りをいれてもらえないか?」
クロードがエドガーに珍しく低姿勢で頼み事をしている。
「そうだな。俺もそれは考えていた」
「わたしはアキトのために薬草を調合したいのだ。俊敏で体力のあるエドガーが動いてくれると助かるのだが」
「仕方ないな…」
「エドガーごめんよ」
「よし。まかせとけ!」
さすがエドガー。帰ってきたら肩でももんでやろう。
ゆっくり休めるようにと個室を3部屋とった。部屋自体は広くないがベットが置いてえるのが嬉しかった。木の床で寝た時は背中が痛かったからだ。とりあえず今日は布団で寝れるのがありがたい。
そうだ、さっきクロードは薬を作るって言ってくれていた。漢方薬の作り方なら僕も祖母ちゃんに習ったから手伝いに行こう。
「クロ? ちょっといい?」
「ええ。どうかされました?」
軽くノックをしてクロードの部屋の扉を開ける。シャワーを浴びていたのだろうか。タオルを首からかけているだけで真っ裸だった。
「ぁ。ご、ごめん」
(クロードってばやっぱり細マッチョなんだ。腹筋が割れてる。足長いなぁ)
「アキト。貴方から来てくれるなんて」
僕より背が高いクロードが上から覗き込むように顔を近づけてくる。
「や……あの、熱さましを一緒につくろうかと……」
必死に言い訳を募ろうとする僕に、クロードの金色の瞳が光る。この目に僕は弱いんだ。なんて綺麗なんだろう。ドキドキが止まらない。
「さっきのは嘘です。貴方と二人だけになりたかったのです」
「え?! じゃあ……んぅ……。」
クロードが口づけてきた。自然と口を開いて彼の舌を招き入れる。おずおずと自分から舌を絡めてみせるとグッと抱きしめられ、そのまま傍にあるベットに押し倒された。
ああ。そうだ、こうなることを僕は期待していたんだ。僕の中の淫らな何かが蠢いた。
「アキト。旅に出ると危険な目にあう事もあります。貴方の身体にその魔力が早く馴染むようにしないといけませんね。それにはどうすればいいか私が教えたことを覚えてますか?」
髪を撫でられ耳元で囁かれるともう逆らえない。僕はクロードの声が好きなのだ。
「相性がいいクロードの精子を媒体とすれば……魔力はより早く……馴染む……」
僕の言葉を聞きながらクロードの手がせわしなく動く。すでに服は脱がされ下着だけになっている。
「マリー様はアキトと私が互いに体液を交換しあうことで魔力を高めれると言ってました」
クロードの舌が僕のうなじから胸元に降りてくる。乳首をペロリと舐められるとぞくりとした。
「はぁ……んっ」
自分じゃないような甘い声が出て思わず両手で口を押えてしまう。
「恥ずかしがらないで。アキトの声が聴きたい」
「だって……こんな声……女の子みたいじゃないかっ」
「喘ぎ声なんですからそれでいいんですよ。ぞくぞくするから聞かせてください」
クロードの手が早急に僕の雄を掴むと摺り上げていく。
「あぁっ。……クロっ。……そんなにしたらっ……だめぇっ」
クロードの手に身体は面白いほど反応していく。舌が僕の感じるところだけをピンポイントに攻めてくる。もうずっと以前から彼は僕の熱をとって、くれてたのだろう。それも夢だと思い込もうとしてたのだ。きっと自分は薄々気づいていた。だって体はこんなにも正直だ。
無意識に僕の手はクロードの頭を掴んでいた。彼がじゅるっと音を立てて吸いあげると快感が走った。
「んはっ……ぁあっん……クロっ。ぁあっ」
もう片方の手が僕の後蕾をまさぐる。円を描くようにゆっくりと撫でられる。
僕の雄を頬張るクロードの口内から流れ落ちる唾液が後蕾まで伝い垂れている。
その唾液をなすりつけるように指で刺激しプツンと一本挿し入れてきた。
「やぁ。まっ……て。」
「だめだっ!待てにゃいっ!」
咥えながら話さないで! 声の振動で感じちゃうから!
ゆっくりと円を描くように指を動かされるとぞわぞわとした感覚が上がってくる。
「つぅ。い……ぁあ」
痛みを逃すようにクロードの舌の動きが早くなりたまらなくなる。
「も……もぅでる……出ちゃうっ……」
「いいですよ。イッてください! イッて!」
クロードの余裕のない声にドキドキする。大きな手で擦り上げられ高みにのぼりつめた。
「あぁぁぁっ! 」
すかさずクロードが僕の雄を咥えジュルジュルと音をたてて僕の精を飲みこむ。淫猥な音に犯されそうだ。
強い刺激の余韻の中2本目の指が挿れられた。
「クロ……ちょっと怖い」
「大丈夫……痛くなるような事はしない」
指が探るように僕の中を彷徨う。こりっとしこりの部分を擦り上げられた。
「……っ! うぁあっ! 」
なんだ? この感じ!? ピリッと電気が走ったみたいな。たまらず、クロードの肩に縋りつく。緊張で体に力が入ってしまう。
「アキト。怖くないですよ。怖くないから」
なだめるようにクロードが僕にキスを繰り返す。舌を絡められ甘噛みされ、歯列の裏を舌でなぞられると頭の芯がぼうっとして力が抜けていった。
「アキト挿れますよ」
「んああっ!! 」
いつの間にか3本の指が挿っていた場所にクロード自身があてがわれた。
最初の衝撃を超えるとゆっくりと内部に挿ってくるのがわかる。
「くっ……キツイ……」
「くるし……っ……」
「……大丈夫。息を吐いて……」
少しづつゆっくりとクロードが押し進めてくれる。無理強いしないで間合いをみてくれるのがありがたい。なにか共同作業のような感じもして来る。やっとのことで全部挿ると馴染むまで動きをとめてくれた。
「あぁやっと……ひとつになれた。」
クロードが感慨深そうにつぶやくと強く抱きしめられた。
「クロ。僕たち繋がってるんだね?」
なんだが僕も胸がいっぱいだ。クロードがゆっくりと動き始める。圧迫感がまだあるがそれよりも感じて欲しいという気持ちが大きくなってくる。僕の身体で気持ちよくなって欲しい。
「アキトっ。アキト……」
クロードの声がかすれている。
「んぁ!……あんっ……あぁん」
ふいにぞくぞくする感じが襲ってきた。どうしよう声が止まらない。
「……アキト? 」
クロードも気づいたのか腰を大きくグラインドさせた。
「ぁああああっ……んんっ」
クロードの抽挿が早くなり僕の息も荒くなってくる。僕らは同時に達した。
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