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第一章 第10話 *パートナー契約****2

****これから先、性的な表現を含みます。苦手な方は注意してください。 *R18要素あり。背後にご注意ください。   初めてクロードの精を身体の奥で感じた。熱い気が体内を駆け回り吸収されていくような不思議な感覚。凄く気持ちがいい。何これ?なんなの? 力が隅々までみなぎるみたいだ。   「クロ……僕……変だ。……あぁクロ。もっと。もっと抱いて」 「アキト。私の中にも魔力が流れてきます。まだ繋がってるからでしょうか」  体中に覇気が巡ってるようでもっと乱れてしまいたい気分になる。やっと欲しかったものが見つかったような。じわじわとチカラが体に馴染んでいく。 「アキト。お願いがあります。」  クロードが耳元で囁く。僕はこの声に弱い。何でも聞いてしまいそうになるからだ。 「何?言ってみて」 「私とパートナー契約を結んでくれませんか? 」 「パートナー契約? 何それ?」 「アキトは異世界から来た為、この世界で生きていくには信頼できる相手が必要です。それもどんなときにも貴方を守り貴方を大切にする相手が必要なのです。今のままでもそうですが契約を結ぶことでより強い絆となります。どうかわたしとその絆で結んでくれませんか? もちろん信頼できる相手は増やしても構いませんよ」  なんだろう? 冒険ゲームの仲間を増やす時の契約みたいなものだろうか? 「わかった。クロが僕を守ってくれるんだね? 」 「ええ。アキトは私の名前を覚えてますか? 」 「クロード・レオ・パルドス……」 「はい。そうです。覚えていてくれたのですね。では私と一緒にいたいと願いながらを唱えてくれますか」  おまじないなんてただの気休めだとは思うけどクロードって案外ロマンチックなのかな? 僕としては守ってくれると言ってくれただけで嬉しい。その気持ちだけで充分なんだけどな。  僕は多分、クロードのことが好きだ。黒猫で傍に居てくれた時から彼にだけは心を許せていたんだと思う。これからも彼と一緒に居たいと願いながらクロードが耳元で囁く言葉のとおりに声に出して唱えた。 「【クロード・レオ・パルドス。お前はいついかなるときも僕を尊重し決して嘘はつかず裏切らず。その命ある限り僕に真心を尽くすことを誓え。僕はその誓いに報いて生涯のパートナーとして契約する……僕を一生愛し僕以外の誰かを抱いてはならない】」  最後の僕以外の……の部分は僕の独断で入れてしまった。この文言を入れたいと強く願ったからだ。 「【内村あきと。貴方はいついかなるときもわたしを尊重し決して嘘はつかず裏切らず。わたしにその愛を注ぐことを誓え。わたしはその誓いに報いて命ある限り貴方を護り、愛し続け、生涯のパートナーとして契約する。そしてパートナー追加時は必ずわたしの同意を得る事】」  クロードが続けて言い終わると同時にキーンっとつんざく音とともに透明の鎖が現れ僕とクロードが繋がれた。 「へ? なに? これ? 」  驚いて身体をみるとすでにその鎖は消えていた。何? 幻? なんだったの? 「アキト。愛してます。」  満足げにほほ笑むとクロードは抽挿を再開した。僕はそのまま快感に身をゆだねていった。  最後に僕が意識を手放す直前にクロードがつぶやいた。 ――――――「アキト。わたしはズルい生き物なのです」  どういう意味なのだろう……?  

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