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第19話◇霧島蓮⑤
蓮は気を失った春季を、温かいタオルで身体をきれいに拭いてやると、さっきまでの情交でドロドロになったシーツも交換して軽くシャワーを浴びた。サッと汚れを落として水気を拭き取り、春季の眠る横に潜り込む。
素肌同士が触れ合うと、無意識に擦り寄ってくる春季が愛しい。蓮は春季の形の良い額にキスをして、抱き込むと目を閉じた。腕の中に最愛の人を閉じ込めることができる幸福を噛みしめながら、蓮もウトウトと微睡みはじめた。
蓮は、腕の中でモゾモゾ動く愛しい人の気配で目が覚めた。カーテンの向こうはすっかり明るい。しばらく様子をみることにして、寝たフリをしていた。
「ふぁ」
可愛い春季のあくびに、頬が緩みそうになるが、じっとしていると、春季が鎖骨に吸い付いてきた。納得いかなかったのかもう一度。
「ついたっ」
嬉しそうな春季に、とうとう蓮は、笑いが込みあげてしまう。ガシッと捕まえると、朝から濃厚なキスを贈る。驚いて固まっていた春季が、舌を絡め返してくると、クチュクチュとお互いの唾液を交換した。蓮はジュッと舌を吸いあげると、唇を解いて少し息があがっている春季に微笑みかけた。
「おはよう、春季」
「……おはよ、れん」
とろんとした表情で春季は舌足らずに言った。春季のそんな可愛い姿を見て、股間が熱くなった蓮は、今朝方まで挿入って可愛がっていた春季のアナルに指を這わせる。
「あっ! 蓮、もう朝なのに……」
「でも、春季のココは俺の指にチュウチュウ吸い付いてくるよ?」
「やぁ♡」
昨夜……明け方まで蓮を咥えこんでいた春季の後孔は、まだすんなりと指を受け入れてしまう。揶揄うだけのつもりが、艶やかな春季の喘ぎ声と心地好い感触に徐々に夢中になる。
蓮の指に絡みつく春季のアナルの柔らかさに、蓮のペニスは腹に付くほどそそり勃ってしまった。
春季の手を蓮の勃起したペニスに触れさせると、大きさを確かめるように根元から先端までゆっくりなぞられた。鈴口から透明な雫が滲み出る。
「春季、コレが欲しいか?」
「こんなに大きいのが、いつもオレのナカに挿入っているんだね……。蓮のおっきいおちんちん、オレのおしりにちょうだい?」
「春季っ!」
「あんっ♡」
春季の可愛いおねだりに、蓮は堪らず尻を割り開いた。普段は慎ましいアナルが、ぽってりと美味しそうに腫れている。クパクパとおねだりしている様子に、ごくりと喉を鳴らした。
ローションを痛いくらいに勃ちあがった陰茎にまぶして軽く扱きながら塗り広げると、今か今かと待ちかまえてる春季の後孔に挿入した。
「ああっ!」
「クッ!」
エラの張った先端を潜り込ませると、春季の内壁が、甘えるように吸い付いてくる。すっかり受け入れることに慣れた春季の後孔は、もっと奥まで来て欲しいと、うねりはじめた。直接感じる春季の柔軟なナカは、蓮にとって最上の楽園だ。味わうように小刻みに前後させて、少しずつ奥を目指す。途中のしこりも可愛がりながら、春季の甘い声を堪能した。
「はぁ♡ あぁ♡ ふぅ♡」
「気持ちいいな」
「うん♡ れん、すき♡」
「ああ、可愛い……」
一度口にした事で、タガが外れたように「好き」や「愛してる」を口にする春季が愛しくてたまらない。蓮も言葉を惜しまずに伝えていこうと決めた。
「愛してる。ずっと一緒だ」
「うん♡ 嬉しい」
そう言うと春季が蓮の首に腕を回して、腰に足を絡めた。いわゆる「だいしゅきホールド」をしてきたのだ。可愛い過ぎるだろう。蓮はちくびを弄りながら、顔中にキスを落とした。
寝起きの交合は、穏やかに愛を囁き合いながら二人で高め合った。
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