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第13話
コイツは何を抱えてるんだろう。
1人じゃ生きて行けなそうな晴を守ってやりたい。全てを知りたい。
「引かないよ。俺はお前を守るって決めたから。」
「マジで言ってるそれ?俺信じていいの?」
不安そうな晴の顔。
「うん。何があっても引かない。」
すると晴は安心したように、頷いて
話し始めた。
内容は、自分の容姿によって昔から性的被害にあってたこと。放課後は自分の体を売ってお小遣い稼ぎしている事。
正直ショックだった。こんなに綺麗で汚れを知らなそうなのに…。
「体を売るのは辞めないのか?」
「うん。辞めないよ!だって、ヤったら金くれるんだよ。生活の足しにしてるしね。」
と笑顔で答える晴。
コイツはなんで笑ってられるんだ。
「ねぇ、幸せってなんだと思う?」
といきなり真顔で聞いてきた。美人の真顔は迫力がある。美しい
「幸せってさ、俺は人によって違うと思う。」
俺は思ったことを言った。
「直輝らしいね」
と優しく笑う。そして続けて
「俺の思う幸せは、俺が幸せって思って死ねること。こんな汚くなっても最後はキレイになりたいから。オレを綺麗に殺してくれる人が運命の人!」
と呟く。
「歪んでんな。」
悲しくなる。
「歪んでなきゃ今ごろ死んでマース!まぁ、生きてたって直輝と会ってなきゃ死んでたわ笑」
軽く言うコイツは自分の命の価値なんて無いと思ってる。
この日を境にコイツは俺をどんどん頼ってくれて、今の関係まで来た。
直輝said END
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