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「何というか、こう。けしからん感情を抱いたりは、しない。安心して欲しい」 「けしからん感情……」 (それって、恋には発展しない、ってこと?)  アルネは、エディンの返答に落胆した。  そして、そんな自分の気持ちに、改めて気が付いた。 (え!? ううん、別に!? 竜将殿下みたいに立派な方と、恋とか!?)  一人で目を白黒させているアルネに、エディンは心配そうに声を掛けた。 「どうかしたのか? 私は、何か不愉快な発言をしただろうか?」 「いいえ!? 違います、違うんです!」  エディンへの想いをごまかすために、アルネは手を差し出した。 「では、今後ともよろしくお願いしますね。……エディン様!」 「様、は余計だが」 「さすがに、呼び捨てるのは、ちょっと」 「そうか。では、こちらこそ。よろしく頼む、アルネ様」 「様、は余計です」  どちらからともなく笑みがこぼれ、二人は固く握手を交わした。

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