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第二十章 初めてのキス

『たとえネイトステフがカテリーナ王妃に味方しても、私は仮王陛下の側につく』  エディンの言葉に、アルネの胸は喜びに膨らんだ。  だが、それに続く宣誓は、彼の心を深く射抜いた。 『フェリックス・エディン・ラヴィゲールは、アルネの味方だ』 「エディン様……!」  思わずアルネは、エディンに抱きついていた。  ここは、アルネの部屋だ。  くつろぎたいので、身の回りの世話をする従者たちは皆、外に出している。  床に、毛足の長い柔らかなラグを敷き、そこに座って話をしていた二人。  アルネは容易く、エディンの胸に飛び込んでいた。

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