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エディンとアルネの、二度目の口づけ。
それは、初めての時より熱を持っていた。
先にしかけたのは、アルネ。
薄く開いたエディンの唇を割って、細い小さな舌を忍ばせてきた。
大人のキスだ。
エディンは軽く驚いたが、教科書通りの手順に、返って微笑ましさを感じた。
(おそらく、床の作法は乳母にでも教わっているのだろう)
持てる知識を総動員して、無心にエディンを愛撫するアルネ。
そんな彼を想う気持ちが、エディンの心にどんどん膨れ上がってきた。
「アルネ」
「んぁ、は、はい。エディン様」
「エディン、と」
「え、エディン、さ……」
「エディンと呼んでくれ」
「エディン……」
「アルネ」
「エディン。あぁ、エディン……」
舌を絡ませ、唇を吸い、唾液を舐めて、吐息を食む。
熱い夜の始まりだった。
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