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第二十五章 命を賭して君を守る

 熱いひとときを終え、エディンとアルネは温かなベッドで憩っていた。  アルネの柔らかな髪を撫でる、エディン。  エディンの黒髪を梳く、アルネ。  やがて二人は手を止め、同時に口を開いた。 「その……」 「あの……」  あまりにもシンクロしたものだから、少し笑った。  その後、互いで会話の口火を譲り合い、結局エディンが話し始めた。 「アルネは、私を軽蔑してはいないか? 来る者は拒まずの尻軽な王子だと、思っていないか?」 「とんでもない! そんな風には、少しも考えてません!」  彼の言葉を、アルネは思いきり否定した。

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