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(アルネの心を、さらに強く支えたい)
エディンは考え、ひとつ彼にお願いをしてみることにした。
「アルネ。君はさっき、こう言ってくれたな」
『僕はあなたが、好きなんです……恋を、しているんです』
「その恋、を。私もしてみたい。私も、アルネが好きだ。だから……」
「だから?」
「だから私は、恋人になりたい。私をアルネの恋人に、してはくれないだろうか?」
拙い告白だったが、エディンの言葉は、アルネの瞳を輝かせた。
暗雲の立ち込め始めた心を、一瞬にしてバラ色に染め上げた。
「エディン様!」
彼の胸に力いっぱい顔を埋めて擦り付けるアルネの、何と愛らしいことか。
エディンの心もバラ色に、いやこれはもう、虹色に光を放った。
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