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ピロートークを楽しんだ後は、離れがたい気持ちでいっぱいだ。
「僕はもう、自分の部屋へ戻らないと」
「もう少し。あと5分」
「そんなこと言って。ずるずる引き延ばして、30分以上も経ってますよ?」
エディンは大げさにため息をついて、ベッドから降りるアルネを眺めた。
そして、身支度を整える彼を見ながら、また大きなため息をつく。
何度も何度も、ため息をつく。
まるで、わがままな子どもだ。
再び薄衣をまとったアルネは、ベッドのエディンに近づき小さく笑った。
「今生の別れじゃないんですから。我慢してください」
「我慢のご褒美を、前払いでくれないか?」
「困った人ですね」
アルネは笑顔で、ベッドにしゃがみ込んでいるエディンにキスをした。
エディンも笑顔で、それに応えた。
恋人同士の、温かな口づけを交わした。
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