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「仲がいいなぁ、お二人さん! まるで、恋人同士だ!」
ロビーの冷やかしに、アルネは固まった。
(どうしよう。もしかして、ロビーおじさんに、バレちゃってるのかな!?)
しかし、それはそれで少し嬉しい。
二人は恋人なのだと、認められたようで、誇らしい。
「バカを言うな。テミスアーリンの王子に手を出すなど、もってのほかだ」
一方エディンは、冷静な返しだ。
何事も無かったかのように、無表情でその場を去って行く。
その様子に、アルネの胸は痛んだ。
沈んだ彼に気を遣ってか、笑ってごまかす、ロビーだ。
「これは失敬。怒られちまったな!」
それでも、アルネの心は晴れなかった。
笑顔は作ってみたものの、淋しさは残った。
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