133 / 372

3

「仲がいいなぁ、お二人さん! まるで、恋人同士だ!」  ロビーの冷やかしに、アルネは固まった。 (どうしよう。もしかして、ロビーおじさんに、バレちゃってるのかな!?)  しかし、それはそれで少し嬉しい。  二人は恋人なのだと、認められたようで、誇らしい。 「バカを言うな。テミスアーリンの王子に手を出すなど、もってのほかだ」  一方エディンは、冷静な返しだ。  何事も無かったかのように、無表情でその場を去って行く。  その様子に、アルネの胸は痛んだ。  沈んだ彼に気を遣ってか、笑ってごまかす、ロビーだ。 「これは失敬。怒られちまったな!」  それでも、アルネの心は晴れなかった。  笑顔は作ってみたものの、淋しさは残った。

ともだちにシェアしよう!