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過酷な砂漠では、少しの気の緩みが死を招くこともある。
エディンは、それを良く知っていた、
アルネと甘い触れ合いをしたいのは山々だが、ぐっと我慢だ。
「それに、大勢の部下たちの前では、唇にキスなどできないからな……」
軍人だけでなく、数名の商人もいる、エディンの砂漠隊だ。
『ネイトステフの竜将が、テミスアーリンの真珠と恋に落ちた!』
こんな噂が、あっという間に広がるだろう。
商人たちの情報網は、舐めてかかれないのだ。
周囲の目を警戒して、エディンは慎重に行動していた。
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