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第三十三章 繋がる想い
文字通り、丸裸になってしまった盗賊団の首領は、顔を真っ赤にして怒鳴った。
「殺せ! いっそのこと、ひとおもいに殺ってくれぃ!」
「殺生は、好まんのでな」
エディンは涼しくそう言うと、手にした長剣を鞘に納めた。
「お見事です、エディン様!」
嬉しそうなアルネに笑顔を一つ見せると、今度はロビーに声を掛けた。
「この部隊で一番の知恵者に、意見を聞きたい。盗賊団を、どう始末する?」
「そうねぇ。普通なら、皆殺しだけどねぇ」
震え上がる盗賊団を眺めながら、この年長者は続けた。
「だけど、血を流したくない、って言うなら、俺たちのキャラバンに招き入れるしかないな!」
そのまま見逃せば、他所でまた盗賊を働くだろう、とのロビーの意見に、皆うなずいた。
「旅が終われば、俺の工房でまとめて面倒みてやるよ。なんせ、後継者不足でね!」
「さすが、鍛冶屋の親父さん。見事な采配だ」
ロビーは手を打ち鳴らし、部隊の者たちに盗賊団の身体検査を命じた。
場は新たな空気に変わり、時が動き始めた。
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