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 かつては医療大国と呼ばれ、栄華を極めたという、ダマビア。  今はその影も無く、淋しい町並みが続く。  高い建物は崩れ、その瓦礫もそのままに朽ちている。  堅牢だったはずの城壁も、粉々に砕かれ低い石垣となっている。  まさに、ゴーストタウン。  幽霊が出ても、おかしくはないだろう。  アルネの体に、ひとりでに身震いが来た。  思わず胸で唱えるのは、前を行くエディンの名だ。  そこで、ふと思い出した。 (そういえばエディン様は、こんなことを言ってらした) 『私の領地からも、大勢が移住している』 (じゃあ、ネイトステフからの移住者を、時々訪ねておられるのかな?)  そんな風に考えながら、迷わず進むエディンの後ろを、アルネは歩いた。

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