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「いけません、ルキア!」
先ほどの、ソフィアという名の女性が、アルネとルキアの間に割って入った。
ルキアは驚き、身をすくめた。
驚いたのは、アルネも同じだ。
二人の手と手は、離れてしまった。
「どうも、ご無礼を! お許しください、お許しください!」
あまりに必死なソフィアの様子に、アルネが呆然としていると、エディンが声を掛けた。
「ソフィア、心配は無用だ。私の大切な仲間たちは、あなた方に危害は加えない」
そうだな? とでもいうように、エディンが視線を向けると、アルネは大きくうなずいた。
ロビーとバシリキは顔を見合わせたが、大切な仲間、とエディンに紹介されたのだ。
この誉れに背くことなど、できやしない。
「お、おう! 当然だとも!」
「竜将親分の知り合いなら、俺様の友達だぜ!」
槍と剣を納め、二人は引き攣ってはいるが笑顔を作った。
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