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 オアニアは、アルネより2歳年下の少年だ。  やはり一つ目ではあるが、ソフィアのように眼点がすでに現れているので、さほど不自由はない。  地域でも高名な薬師の一番弟子として、勉強していた優等生。  いや、神童と讃えられるほど、優秀有能な少年だ。  それでも、人懐っこく飾らない気質が、人々に好かれていた。  その彼が、アルネの母・アミエラへのモルフェ投薬を、引き受けてくれるというのだ。 『モルフェは、正しい用量・用法を守らないと危険な薬品だよ。俺を、アミエラ妃の専属薬師にしてくれ!』 『ありがたい申し出だけど、外の世界が怖くはない?』 『逆に、外の世界を知りたいんだ。そして、見識を深めたいんだ!』  オアニアの母であるソフィアも首を縦に振ってくれたので、アルネは彼をテミスアーリンへ迎え入れることにしたのだ。

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