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第四十三章 攻略開始

「まずは、私の部屋で作戦会議を開こうか」  アルネの母、そして兄である仮王を見舞った後、エディンが引き締まった顔つきでそう言った。 「僕は、今すぐに病棟をもっと良い場所へ移したいです!」 「俺も、そう思う!」  意気込む、アルネとオアニアだ。 「二人の気持ちは、解る。もちろん、私も同感だ」  そこで、今後どう動いて状況を良くしていくか。  どうやって、カテリーナを攻略していくか。 「このようなことを、三人の間できちんと共有しておかなくてはならない」 「さすが、軍人さん……」  オアニアがつぶやき、アルネも思い出した。 (そういえば、エディン様は軍人だったんだ)  優しく、そして時には甘えん坊になってしまう、愛しい人。  そんな彼の本業を、つい忘れがちだった。  エディンは、味方にするとこれ以上ないくらい、頼もしい男だったのだ。

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