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「う……は、はくしょん!」
「エディン様、寒いのですか? もしや、風邪を召されたかも!?」
「いや、大丈夫なんだが……ちょっと悪寒が走った」
それでもアルネは心配して、自分の毛布をエディンに掛けた。
「温かくしてください。今夜は、もう休みましょう」
「大丈夫、大丈夫だから。だから……もう一回」
寒いのでは、風邪をひいたのでは、とアルネが思うことも無理はない。
エディンは今、素裸なのだから。
生まれたままの姿で、二人ベッドで愛し合っていたのだから。
「いけません! 今夜は、もうおしまい!」
「そんなことを言わずに、あと一回。一回だけ……ダメか?」
あの凛々しい武人が、まるで子どものように駄々をこねる。
そして、それはアルネにだけ見せる、愛情表現なのだ。
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