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「やっぱり竜将閣下は、いつでもアルネ坊ちゃんの傍にいるんだなぁ」
お茶を出しながら、ロビーは笑い混じりだ。
「国内が、少々物騒になっているからな」
エディンの返しに、ロビーは茶を一口すすり、声をひそめた。
「こうなると、カテリーナ妃が政権を握るのか? 税が重くなるのは、御免だぜ?」
陛下に毒を盛ったのは、カテリーナ妃の命令だとか、みんな噂している、とも言った。
これには、アルネが驚いた。
「その一件は、調査中です。でも、どうして知ってるんですか!?」
仮王が毒物のために健康を害した、とは絶対に口外しないよう、臣下には命じてあるのだが。
「人の口に戸は立てられぬ、と言うからな。どこからか、漏れたんだろうよ。それから……」
このままでは、ロビーが噂話をどんどん喋り始めそうだ。
アルネは急いで、バッグから手紙を出した。
「これ、僕に当てた荷物に同封されていました。バシリキさんからの、お手紙です!」
「おぉ、あの盗賊親分からか!?」
ロビーは、砂漠の旅で知り合った、懐かしい顔を思い浮かべた。
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