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第五十一章 バトル勃発!

「結婚……この私が?」  宮殿の自室へ戻り、エディンは床に腰を下ろして、愛用の長剣を磨いていた。  ちらりと、左側の床を見る。  そこには、ネイトステフ王国からの書簡が、山のように積まれていた。  全て、長兄である国王からだ。  量は多いが、内容は同じだ。   『早く帰国し、国防に就くように』 『テミスアーリンで使われた、火薬という新兵器を、我が国でも開発せよ』 『ハグノン公爵令嬢と、お前との縁談がまとまりつつあるので、手土産でも持って帰るように』    エディンは、これ以上ないくらい、大きく深い溜息をついた。

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