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「兄上は私を、子作りのできる兵器とでも考えているのか?」  ぶつくさ言いながら、今度は右の床を見た。  そこには、一通だけ手紙が置いてある。  バシリキからの便りだ。 『竜将親分は、まだアルネ坊ちゃんと結婚しねえのかぃ?』  他にもいろいろ書いてはあったが、この一文がエディンの心を大きく揺り動かしていた。 「私とアルネの仲を、バシリキ殿は見抜いていたのか」  少し恥ずかしいが、第三者の目から見ても、良い仲と思われていたのは嬉しい。 「だが、結婚となると話は別だ……いや、違う」  エディンは、アルネと恋に落ちる前の自分を振り返った。

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