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「こうなってしまった以上、責任は取っていただきますぞ!」 「オメガの刻紋は、生涯消えないんだからね!」  医師とオアニアは、まるでアルネの保護者のような剣幕だ。 「待て。ちょっと、待ってくれ!」 「言い訳無用!」 「潔く認めなよ!」  そうじゃない、とエディンは腕を上下に動かした。 「私の話を聞いてもらいたい! それに、アルネにも言いたいことがあるんだ!」   今、彼は眠っているから、明日にでも皆の前で伝えよう。  そんな風に、先延ばしにかかったエディンだが、ふとアルネに目をやると、瞼がパッチリ開いている。 「僕、起きてます……」 「い、いつからだ!?」 「僕の首に、刻紋が付いてる、ってところから……」  この場は、まだまだ収まりそうになかった。

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