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 さっさとアルネをベッドに潜らせ、掛布を被せてしまう、医師だ。  アルネもエディンも、実に残念な気持ちでいっぱいだった。 (今夜はこのまま、エディン様と愛し合いたかったのにな……) (今夜はこの後、アルネとの愛を確かめ合いたかったのだが……)  年配の医師は、二人の思いなどお見通しなのだ。 (こうなった以上、初夜は特別な日に行わねばなりませんからな!) 「さぁさぁ、フェリックス殿下は、御退室を。アルネ殿下、ゆっくりお休みください」  エディンは医師に背中を押されて、寝室から半ば強引に出されてしまった。 「アルネ、良い夢を!」 「エディン様、おやすみなさい!」  声を掛け合うことが、精いっぱいの二人だ。  それでも深い愛は、声に乗せて交わしていた。

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