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カテリーナの名を口にすると、アミエラの心痛が増す。
なにせ、我が子を仮死状態にまで追い詰めた人間なのだ。
それを思いやったエディンは、彼女の名前を出すことなく、アミエラに説明した。
そして。
「私はアルネ殿下の側近として、この国に残るつもりです」
「解りました。ネイトステフ国王からの、良いお返事を待ちましょう」
ですが、とアミエラは首を傾げた。
「アルネが国王、となると。フェリックス殿下の方が地位が低くなります。よろしいのですか?」
アルファが、オメガの下に就く。
通常ならば、考え難いことだ。
彼女は、エディンのプライドを心配した。
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