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「私は衛生兵への報酬を、激務だからと高額に決めていた。しかしアミエラ妃は、愛で。仮王陛下への深い愛の力で、看護をしておられるのだな」 「それこそが、母上のおっしゃる『互いに尽くす覚悟』なのだと思います」  エディンとアルネは、考えた。 (もしアルネが、病気で動けなくなったとして。私は彼の排泄の世話までできるだろうか) (もしエディン様が、ケガで動けないとなると。僕はこの方の排泄の世話までできるかな)  そして、二人同時に声を上げた。 「できるとも!」 「できます!」 「まぁ、どうしたの? 二人で大声なんか出して」  アミエラがドアを開け、顔をのぞかせた。 「もう、いいわ。どうぞ、入って」  しかし二人は、逆に彼女を回廊へといざなった。  仮王が、心苦しくないように、との配慮だった。 「私は、どのような事態になっても、アルネ殿下に尽くします」 「僕も、エディン様が年老いても、生涯をかけて尽くす覚悟です」  アミエラは、こみ上げてくる涙を、こらえることができなかった。

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