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第六十八章 無邪気な子ども

 エディンとアルネの結婚。  アルネの家族は、祝福してくれた。  あとは、エディン側の親族がどう出るか、なのだが。  代表してネイトステフ国王が直々に、書簡を通じて難癖をつけてきた。 『国境の護りを、放り出すのか!』 『公爵令嬢との縁談は、どうするんだ!?』 『いざ国難が起きた時は、駆け付けてくれるのだろうな!』 「……と、まぁ。こんな具合に、兄上は慌てていたよ」 「エディン様は、何とお返事されたのですか?」 「適当に、そちらで対処していただきたい、と突っぱねた」 「ひどいですよ?」  しかし、兄弟とはいえ、一国の王に歯向かうのだ。  エディンと兄・ネイトステフ王との間では、何通もの手紙がやり取りされていた。

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