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『こうなった以上、初夜は特別な日に行わねばなりませんからな!』
アルネの首元に、エディンによる『つがいの刻紋』が現れた時の、医師の言葉だ。
彼には悪いが、二人は初夜どころか、二夜、三夜と情事を重ねていた。
心も体も、すでに一つになっているのだ。
そしてエディンは、今夜初めて素裸でアルネと愛しあっていた。
今までは、着崩しながらも、何らかの服は身に着けていた。
どんな時でも敵の急襲に備える、軍人の習慣だ。
それが初めて、生まれたままの姿で、アルネに向き合った。
『いいんですか? 夜着を全部、脱いでしまっても』
『今夜は特別な日だから、何もかも君にさらけ出したいんだ』
エディンにとって、両国の許しが出た今日が、特別な日だったのだ。
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