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「僕、本当を言えば、辛かったんです。皆で、僕の知らないうちに、王権を譲る話を進めていたこと」
アルネの言葉に、アミエラと兄は、彼を傷つけたのだと気づいた。
「ごめんなさい、アルネ。本当に、ごめんなさい。私たちは、急ぎ過ぎたわ」
「アルネ……ごめんよ……」
「母上、兄上。僕こそ、心を偽ってごめんなさい」
アルネは、以前エディンと交わした、自分の言葉を思い出していた。
『どんな困難が待ち受けていても、二人で乗り越えましょうね。隠し事は、ダメですからね?』
これは、エディンとの約束ではあったが、母も兄も、家族なのだ。
アルネは、自分の気持ちは素直に伝えようと、決めた。
エディンの優しい一言で、救われた思いだった。
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