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「大丈夫です。僕が善政を敷いて、戦なんか起こさせませんから!」 「まぁ、頼もしいわ! さっきまで、青い顔をしていたのにね?」 「母上、意地悪を言わないでください!」  アルネとアミエラの明るい声に、笑いが起きた。  傷ましい戦火に、暗い謀略。  テミスアーリン王国と、その王室は、多大な犠牲を被った。  だが、それらを乗り越え、教訓として、新しい道を切り開く準備が整ったのだ。  エディンは、かつて味わったことのない、風を感じていた。  心の中に舞い込む、爽やかな風だ。 (私はこの国の未来を、アルネと共に。家族と共に、築いていけるのだ……!)  偶然と偶然が、幾重にも重なり、エディンの運命を織りなしていた。

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