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第47話 領主代理

 5ー7 情交※  俺は、上目使いでリュートを見た。  目があったリュートは、燃えるような金色の瞳を揺らして俺をじっと凝視している。  もう、逃れられない。  俺は、あきらめると下履きを脱いだ。  全裸でリュートに背を向けて立つ俺にリュートが命じる。  「こっちを向くんだ、アンリ」  「でも……」  俺がもじもじしているとリュートが声を荒げた。  「全てを私に見せるんだ、アンリ!」  俺は、ゆっくりと前を向くと手で胸元と下腹部を隠して顔をそらせる。  羞恥に顔が熱い。  「言った筈だ。私には、その体を隠すなと」  リュートが強い口調で命じる。  「手を下ろすんだ」  俺は、リュートに命じられるまま手を両脇に下ろした。  リュートは、満足げに口許を綻ばせる。  リュートの視線が俺の肌を舐めるように感じられて俺は、微かに喘いだ。  リュートは、俺の股間に輝く銀のリングに目を止める。  「こっちに来るんだ、アンリ」  リュートに言われて俺は、のろのろとベッドに上がるとリュートの足元へと這っていく。  リュートは、俺の腕をとって自分の方へと引き寄せ俺の唇を奪った。  「ん、ぅっ!」  「はっ、ふっ」  リュートの舌が俺の唇を割って中へと入ってくる。  俺は、拒むこともできずにいた。  舌を絡ませ、吸われる。  あっという間に俺の頭の中は、白濁してくる。  激しい口づけに酔って、俺は、ただリュートが与える快楽に身を委ねていた。  リュートは、思う様に俺を貪るとようやく口を離し、俺の口の端から溢れる唾液を舌で舐めとる。  「ああ、こんな快感すらお前は、知らなかったんだな、アンリ」  リュートは、すでにぐったりと力なく自分の胸元にすがりついている俺を覗き見て微笑んだ。  「かわいい、アンリ。お前にほんとの快楽を教えてやろう」  「あっ!」  リュートは、俺をベッドへと押し倒してその上にのし掛かってくると俺の首もとから下へと舌を這わせていく。  つぅっと胸元へと舐め下ろされ俺は、息を乱した。  拒む間もなくリュートは、俺の胸の尖りにたどり着くとそこを指先できゅっと摘まむ。  「ここ、もう、固くなってるな」  「あぅっ!」  俺は、シーツを握って背をそらした。  リュートの舌先がそこを弄ぶ。  くすぐったいような感覚がやがて快楽へと変わっていく。  「は、んっ……」  「ふふ、ここ、もう、こんなに赤くなって」  リュートが指先でぎゅっと引っ張るので俺は、痛みと同時に快感を感じて身悶える。  「あっ!も、そこ、やだっ!」  「感じてるのか?アンリ」  リュートが俺の下半身へと手を伸ばしてそこに触れる。  俺のものは、固く立ちあがっていたがイくことはできずにいた。  リュートにはめられたリングがイくことを阻んでいるのだ。  

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