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第49話 領主代理
5ー9 快楽の波※
気持ちよさに俺は、腰を揺らしていた。
リュートの剛直に体の奥の奥までも暴かれ、貫かれて俺は、哭きながら歓喜の声をあげていた。
「あ、ぁあっ、うぐっ!」
「そんなにも感じるのか?」
リュートがくぐもった笑い声をあげる。
「私の形をしっかりと覚えるんだぞ、アンリ」
「あっ!ふぁっ!奥、も、らめっ!」
俺は、頭がぼうっとしてもう、何がなんだかわからなくなって。
ただ、必死にリュートにしがみついていた。
振り落とされる!
俺は、リュートにすがりつき、その熱に浮かされていた。
リュートのものは、俺の入っちゃいけないところまでも侵してきて、俺は、ぷるぷると震えながら哭いていた。
リュートは、俺の中で蠢き、擦りあげ突き上げる。
初めてだった。
こんな快感、俺は、知らなかった。
俺は、声をあげて。
ただ、翻弄されていた。
リュートは、俺を背後から、前から、貫きながらも俺の中に魔力を流し続けている。
身体中を流れる魔力の奔流に俺は、抗うこともできずにいた。
「あぅっ!そんなっ!も、はいらなっ!」
尚も魔力を送り込んでくるリュートに俺は、涙を流しながら悶えた。
いいっ!
気持ちいいっ!
でも。
俺は、リュートに貫かれながらも決してイクことはできなかった。
いや!
受け入れたくはなかったけど、何度も、俺は、気をやっていた。
でも、リングのせいでイカせてもらえなくて。
イきたくて。
俺は、リュートの熱を受け止めながらだらだらと露をたらしていた。
「あぅっ、んっ、イきた、イカせてっ!」
リュートは、息を荒げて俺の哀願に応えた。
「よしっ!イけっ!」
「ひあぁっ、はぅっんっ!あぁっ!」
俺が背をそらして達したその時、リュートが俺の項を噛みながら俺の最奥に熱い迸りを放った。
イった後、俺が朦朧としてベッドに崩れ落ちているのを抱き起こすとリュートは、俺に口づけをした。
濃厚な口づけに俺は、もう、応えることもできずにただ呻く。
もう、これ以上は。
俺は、そう思っていた。
だが、リュートは、止まらない。
ぐったりと力なくもたれかかる俺を抱き上げるとリュートは、俺を膝に抱えあげ下から突き上げた。
「ひぁっ!」
目を見開いて俺は、リュートを見つめた。自然と涙が流れていく。
リュートは、俺の乱れた髪をかきあげると俺の頬を流れ落ちる涙に舌を這わせる。
「アンリ!アンリっ!」
リュートは、俺の名前を呼びながら俺のことを抱き続けた。
俺は。
生まれて初めて味わう快楽の波にもまれてただただ懸命にリュートにすがりついているしかなくて。
そのまま、意識を手放していた。
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