15 / 59

第15話 手淫 ※微

茶之介くんの入浴中にこまごまとした家事を済ませる。 明日は、ライブの翌日なのでオフだ。 まあ、翌々日からは茶之介くんを含めた”餅麦茶畑”でのライブに向けて、練習が始まるだろ。 久々のオフだし何しようかな、なんて一瞬考えたけれど、体を休める日にしようかな… 3か月…、いや、もう2か月半後か。 その4人でのライブの後のオフに楽しみを取っておこう。 旅行もいいかもな~なんてホクホクと考えていると、「お風呂ありがとうございます」と茶之介くんが寝室に来た。 彼を見上げて僕は頷く。 もしものためにと買っておいた、デカい人用のスウェットはぴったりだ。 「今日はちゃんと髪乾かしてるね」 「はい。実さんに言われてから自宅でもちゃんと乾かすようになりました」 「偉い」と僕が言うと、茶之介くんは嬉しそうに表情を緩めた。 「じゃあ、僕もお風呂入ってくるよ。 布団はベッドの横に敷いておいたから、もし眠かったら先に寝てていいからね」 と僕が言うと「いえ、流石に家主であり、今日はライブもした実さんより先に寝るわけにはいきません!」と豪語していた。 が…、僕が入浴してスキンケアやらヘアケア、ストレッチをして戻ったころには茶之介くんは爆睡していた。 しかも、ベッドのほうで… なんて奴! と思いつつも、あまりに気持ちよさそうに寝ているので、思わず笑ってしまった。 でかい犬みたいだ。 僕は電気を消すと、隣の布団に体を滑り込ませた。 茶之介くん、うつぶせで枕に顔を埋めているけれど苦しくないんだろうか… てか、あの枕洗ったっけ?カバー変えたっけ? 後々、なんか不安になったけれど、臭かったらそのまま眠らないだろうし、まあいっか。 僕も疲れていたこともあり、すぐに眠りについた。 ------------- (梅田茶之介視点) 暗闇の中、目が覚めて、一瞬自分がどこにいるか分からずに跳ね起きた。 が、すぐに実さんの香りがして、自分が寝落ちしたことを思い出した。 実さんのベッドで、香りを堪能していたらふわふわしてきて、そのまま寝てしまったのだろう。 下から寝息が聞こえるので、おそらく、実さんは床で寝ている… 憧れの先輩を床で寝せるなんて、なんてことを!! と、俺は大慌てでなんとか実さんをベッドに上げようとした。 寝ている人間を持ち上げるのは難しい。 が、無事に俺は実さんを抱き上げて、ベッドに乗せた。 その振動の為か、実さんは「うぅ…」と呻く。 はぁ…、か、かわ… そのまま体を(まさぐ)ろうとしてしまう自分を何とか(なだ)める。 俺は戒めのため、自分の頬を叩いた。 ベチンと音がして、普通に痛くて悶絶する。 「ん…、誰?」 音で起こしてしまったのか、実さんが言った。 「あ、すみません。茶之介です」 「ああ…、しゃの…しゅ…」 茶之介と言い切る前にまた眠ってしまったらしい。 胸が痛くなってしまったので、押さえる。 これが年上はさすがに嘘だろ… このままじゃ耐えられる気がしなくて、俺は床で眠ろう。 こないだのような痴態を働くわけにはいかない。 それで立ち上がろうとすると、「寒い」と実さんが俺に体を寄せる。 違う、俺は悪くない。 実さんが寒いから、一緒の布団で眠るだけだ。 決して下心はない。 そう言い訳をして、俺は実さんの横に体を滑り込ませた。 「んー…」 と、実さんが俺に抱き着く。 「あったか」 寒がり最高か!? 前からぎゅっと抱きしめる。 それですりすりしていると、俺の完全に立ち上がったモノが、実さんのある部分に触れた。 このぐにゅっとした感じ…、まさか…、実さんのソレ!? まだ兆していないそこは柔らかく、俺は夢中で自分のモノを擦りつけた。 「んっ…、んぅ…」と実さんが悩ましげな声を上げ始め、彼のソコも固くなっていた。 実さんも気持ちいいんだ… 俺は感動して、さらにその先を求めてしまう。 普段なら絶対にそんなことしないのに…、熱に浮かされた俺は、互いのズボンをパンツごと下ろした。 剥き出しになったソコを、2本とも手で握る。 合わせて擦ると、普段の手淫では決して得られないような快感が走った。 俺は夢中で擦り合わせる。 どちらの物か分からない液体が零れて、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が響く。 実さんも気持ちいいのか「あっ…、あぁ」と喘ぎながら、熱い息を溢している。 きゅっと俺の服の裾を掴んで、縋り付いて来る。 そんな様子に、さらに熱が高まり、俺は思いっきり吐精した。 実さんも吐き出したらしく、控えめなそこがビクビクと震えている。 やばい…、寝ててこのエロさなんだから、起きてたらどうなってしまうんだ… 俺は賢者タイムに陥りそうな自分に鞭を打って、後片付けをする。 手を拭き、実さんのソコを拭いていると「あぇ?さのすけ…くん?」と実さんが言った。 心臓が五月蠅いくらいに鳴る。 バレたら…、グループを追い出されるどころか、通報され、二度と実さんに笑顔を向けてもらえなくなる! 俺は固まって、事の成り行きを見守る。 「早く寝なねぇ」と、彼はそのまま眠ったようだ… び、びっくりした… 俺は脱力して、その場に倒れ込みそうになる。 いやいや、片付けが先だ! 再度、鞭を打って、完璧に痕跡を消した。 明日がオフで本当によかった… そして俺は、そのままベッドで寝てしまった。

ともだちにシェアしよう!