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全部初めてで 3*
「はっ、ぃや…あっ」
裕司が雅の胸の小さな尖りを口に含んで吸う。初めてのはずなのにそれは気持ちよく、雅は小さな声をあげた。
「もっと、声出していいよ」
「そこで喋らないでっ」
雅は裕司の頭を掴んで胸から引き剥がした。だがその腕にキスをされ、そのままベッドに押さえつけられてしまう。
そして裕司は行為を続行した。
舌で尖りを押し、転がされ、雅は口から嬌声が漏れ出す。雅の腕を押さえつけていないもう片方の手も雅の乳首に添えられ、ぴんとはじかれる。その度に雅はびくりと体を跳ねさせた。
それでも雅は声を我慢するために自分の腕を噛んで声が出ないようにした。
「あ、」
「雅、だめだろ」
でもそれができたのも一瞬で、すぐに気づいた裕司によって腕を剥がされやめさせられてしまう。
「声、聞かせて?」
「はず、かしっ」
「でも噛むのはダメ。痛いだろ」
さっき雅の首筋に噛み跡を残した人が良く言う。雅は涙目で裕司を睨んだが、彼は気にせずまた雅の胸元に顔を降ろした。飾りの数のそこはさっきから異様に気持ちよく、もしかして裕司の舌は媚薬が染み込んでいるのではないかというバカな妄想をする。そんなわけないとわかっていつつ、雅は声を上げた。
裕司の手が雅のソレに触れたからだ。
「~~!」
声にならない悲鳴を上げ、雅は体を動かし裕司の手から逃れようとする。
「さっきから、嫌がってばっかりだな。するの嫌?」
「嫌じゃない…でも気持ち良すぎてどうにかなりそうで」
正直にそう告白すれば裕司はわらってよかった、と返事した。
その返事で、裕司も不安なんだなと理解する。それはそうだろう、これまで何度裕司を拒否し続けたのか。その度に何度裕司を傷つけてしまったのか。考えるだけで申し訳なくなる。
せめてもの償いで雅はこの場から逃げ出さないことを決意する。しかし裕司はそんな雅の気遣いなど知らずに、雅のソレを下着の隙間から触るときれいだなと言った。
あ、やっぱり逃げ出さないの無理かも。
ころっと決めたはずの決意は簡単に変わってしまい、雅はごろりと仰向けからうつ伏せなりソレを隠した。尻を少し上げる形で腹ばいになって芋虫のように匍匐前進をしていると裕司が雅の尻にそっと触れてくる。この状態も、だめなのでは?
「雅って色白いな」
「どこ見て言ってっ」
ふりかえった瞬間、裕司が口を開けかぷりと雅の尻を優しく噛んだ。痛みはないが、その行動で雅はさらに顔が赤くなる。なにしてるの、と声をかけようとした時。
「?!」
裕司が尻の割れ目の指を差し込んできた。そして彼本人は口を再度開け赤い舌をちらりと覗かせた。ま、まさか、と思って体を捻るももう後の祭り。裕司は雅の蕾に舌を這わせてきた。
「っひぁぁぁ!」
予想だにしない行為に雅はこれまでで一番大きな声を出してしまい、すぐに両手で口を塞いだ。
「ひ、ぁん…や、やめ、ゆうじ!」
裕司は蕾の襞に舌を這わせると、指でそこを少し開き舌を入れてきた。
まさか裕司がこんな行動をするなんて思わなかった。家で掃除をしたり皿洗いをするときは必ず手袋をするような彼だったため、雅は目を白黒させながらそれをやめさせようと振り返った。同時に、裕司が立ち上がった雅のソレを握った。
「あっ…」
立てていた片肘が落ちる。裕司は雅の裏筋を指で擦りながら二つの玉をもてあそぶように転がした。
「あ、ん…やだ…それ、だめぇ」
自然ととろり、と愛液が流れ出る。それを使って裕司はさらに雅のソレをいじくりまわした。さらには蕾を舐める行為も激しくなる。
ちいさく首を振って抵抗するも、裕司は止めてくれない。そして男なのだから自然と体が限界を迎える。
「で、ちゃっ」
「出していいよ」
「んっ、いぁあ」
終わりはすぐ来て、雅は精をシーツの上に吐き出した。はぁはぁ、と呼吸を荒くしながら枕に涙を吸わせていると、裕司が雅の腰を掴んで体ごとひっくり返す。涙でぐちゃぐちゃの顔を見られたくなくて必死になって枕で顔を隠せば、いとも簡単に剥ぎ取られ挙句の果てにはぽんっと遠くに放り投げられてしまった。
ちょっと、と苦言を呈そうと思った雅だったが、裕司がのしかかってきたためなにも言えなくなった。
「キス、する?」
「なんで聞くの…」
「雅の口から聞きたい」
今までろくにキスのおねだりもしてこなかったことを責められているようで、雅は小さく唸りながらキスしたい、と言った。すると裕司が雅の頬にそうっと触れ、キスをしてくれる。舌が差し込まれ、絡められる。
「ふ、ぁ、ん」
裕司が雅の足を動かし自分の体を割り入れてくる。その間もキスは止められず、雅がとろんとし始めた頃に裕司がそっと小さなボトルと小さな小袋をどこからか取り出した。
「なに、それ」
「ローションとゴム」
「えっ」
いつ持って来たのという顔をしてしまったためか、裕司が風呂に入る前にカバンから出したと言う。
「い、いつの間に…てか、常に持ち歩いて…」
「日取りは決めようと思ってたけど、もしものために、な」
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