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ベッドに、暁斗が腰掛けた。
昴が同じように隣へ座ると、暁斗はその長い腕を伸ばした。
昴を抱き寄せ、髪を撫で、鼻先を首筋に擦りつけてきた。
「馬に鼻を擦りつけられたことは、あられますか?」
昼間、暁斗が昴に問いかけた言葉だ。
どうして、今頃そんなことを繰り返すのだろう。
だが暁斗は、昴の返事を待たずに、語り続けた。
「馬は、匂いで相手を探ります。匂いを嗅がせると、馬を安心させられるのです」
「暁斗も、僕の匂いを嗅いでいるのか? 安心した?」
首筋を鼻先で撫でた後、そっと唇を落として暁斗は囁いた。
「安心しました」
昴さまは、嫌がってはいない。
このまま続けても、大丈夫だ。
そう安心した暁斗は、首筋に唇を、舌を這わせて、昴の反応を楽しんだ。
切なく悶え、押し殺した声で啼く仕草が、たまらなく可愛い。
そうしながらも、ぎこちなく暁斗の頭を抱え込む仕草が、たまらなく愛おしい。
そんな暁斗の愛撫を受け止めながら、昴は震えた。
あぁ、体が熱い。
暁斗の唇は、舌は、もっと熱い。
(もう、もうダメ。何も考えられない……!)
昴はただ、暁斗をその体で受け入れた。
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