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「そう言えば、他人にあれほど素肌に触れられたのは初めてだ」  昴は、人に触られることが嫌いだった。  体に触れられるのは、不快だ。  美しいこの体が、何を触ったか知れない手で汚される。  それは、我慢ならないことなのだ。  清潔そうな人間でも、心の醜い者は大勢いる。  そんな汚らわしい者どもに触られることは、プライドが許さなかった。  だがしかし。 「暁斗には、あんなに簡単に許してしまった……」  肌に触られるだけではない。  キスをしながら、舌で咥内を舐めまわされた。  性器にまで触れられた。  あろうことか、後膣から指を入れられ、その体内まで探られたのだ。  それを思い返し、昴は愕然とした。  かっ、と頬が赤くなる。  両手で頬を包むと、バラの香気にむせかえる。  あの、節張った長い指。  広い掌が、この僕の肌を自由に弄んだ……!

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