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 昴は、自分の唇を指先でなぞった。  嫌いじゃない。  僕は、暁斗のことが、嫌いじゃない。  いや、むしろ……。 「僕は、暁斗のことが好きなのかな」  暁斗を目の前にして、しかも本人にそのような問いかけをしてくるのだ。 (やはり、愛らしい。昴さまは、愛らしいな)  胸がかきむしられるように、愛しさが込み上げてくる。 「そうだと、いいですね」  暁斗は短くそう答え、昴を抱きしめた。  その細い体が折れてしまうくらい、強く強く抱いた。  苦しさに漏らす、小さな息がまた色っぽい。  抱きしめたまま、形の良い耳をしゃぶった。  甘噛みし、耳孔に舌を這わせた。  そのまま首筋にむしゃぶりつき、音をたてて強く吸った。 「あ、暁斗。だッ、ダメ! やめ……」  後は、言葉にならなかった。  昴の服はたちまちのうちに大きくはだけられ、その胸元に暁斗の顔が埋められた。 「あ、あぁ。んッ、く。うぅ」  胸から腰、腰から脚と、全身を撫でまわされながら、小さな乳首を弄られた。  じっくりと肌の感触を楽しむ、手の動き。  それとは対照的に、ニップを細かく舌でつつき上げ、リズミカルに吸い上げる口。  暁斗の愛撫に、昴は喘ぎ、悶えた。

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