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 そっと顔を覗き込むと、昴は固く目を閉じて震えている。  暁斗はその瞼に軽く口づけると、耳元で優しく囁いた。 「目を開けてごらんなさい。月が綺麗です」  ぴくん、と昴の瞼が反応し、瞳が恐る恐る開かれた。  高く昇りかけた月は、溶けるような金から、冴え冴えとした銀へと色を変えている。  澄み切った夜空に輝く月には、引き込まれそうな気高さがあった。  そんな月の美しさに、昴から力が抜けた。 「怖くないですから」 「ん……」  月を観て、暁斗の声を聴いて、気持ちが落ち着いたのだろう。  昴は、くったりと体から力を抜いた。  暁斗は軽くうなずき、彼の脚に手を掛けた。  ソファの背もたれに身を任せ、昴はされるがままに片足を大きく開いた。  あらわになった薄紅の後膣。  未だ硬く閉じた秘所を、暁斗は丁寧に解し始めた。

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