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「しかし昴さまの菊蕾は、まだ私を受け入れるように出来ておられません。ですから、代わりに遊郭で遊んでおりました。申し訳ございません」
「菊蕾?」
落ち着きを取り戻した昴に、暁斗は畳み掛けた。
「男と女が、どうやって性交するかは、知っておられますか」
「うん……子どもの頃、講義で聞いた」
「では、男と男の場合は?」
「え? えっと……」
はた、と昴の頭に、素朴な疑問が湧きあがってきた。
(そういえば、僕と暁斗は男同士だった)
暁斗はアルファで、僕がオメガ。
それだけで、セックスはできるのだと、昴は漠然と思い込んでいたのだ。
男と女は、一つになれるように体のつくりができている。
では、男同士の場合は?
僕と暁斗の場合は?
「単刀直入に申しますと、菊蕾とは肛門の事です。私のペニスを、昴さまの菊蕾へ挿れたいのです」
「……」
「いいですね?」
「えぇええッ!?」
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