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 暁斗と一つに結ばれるために、生まれて初めて『我慢』をする決意を固めた昴。  その我慢とは、秘所を慣らすためにアナルプラグを体内に入れることだった。  昴の不安を解きほぐすため、暁斗はまず指で彼を愛撫し始めた。 「んッ!」 「力を抜いて」  表面の襞を伸ばしたり縮めたりしながら、暁斗の指はどんどん体内に潜り込む。  抜き差しされると、内壁の膜が指について動き、昴は鳥肌を立てた。 「んあぁッ! やッ!」 「ゆっくり、息をしてください。全て、私にゆだねて」 「んぅ……」  暁斗の言うとおり、昴は深呼吸をしながら、体の力を抜くよう努力した。  変な感じ。  変な気持ち。 (でも、嫌じゃない……)  体がぞくぞく震えるような、何かを予感するような気分だ。 「いい子です」  昴が弛緩した隙をついて、暁斗は指をその体内の最も敏感な部分に押し当てた。 「あぁ、あ!」 「ここです。いかがですか、気分は」 「やあッ! んッ、んッ、あ! はぁあッ!」  暁斗の指が蠢くたびに、自らの先から淫液が漏れ出てくるのが解かる。  下半身と脳が、直結したような刺激を覚える。  引き攣る昴の内股を、暁斗はなだめるように優しく撫でた。  しかし、指先で苛める事だけは決してやめないのだ。 「暁斗……ッ、ダメ! 出……る……ッ!」  言い終わる前に、昴の性器からは白い体液が勢いよく飛んだ。  はぁはぁとまだ荒い息の中、暁斗の指が体内から去っていった。  そして、しっかりと昴を抱きしめた。  彼に身を預け、昴は体中に拡がる余韻に、しばらく浸った。

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