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 暁斗に焦らされ、昴は切ない声を上げた。 「んんぅ。やッ、ぃやッ。暁斗ぉ……」  その甘い声に、暁斗は眩んだ。  物欲しそうな響き。  初めて聞く、昴の淫らな声。 (もうダメだ。我慢できない)  ゆっくりと、暁斗は指を抜いた。  ローションをたっぷり蕾に垂らすと、自らのものにも絡ませた。 「いきますよ。いいですね?」 「うん」  暁斗の声はかすれ、昴の声は小さかった。 (ああ、ついに……)  つぷ、と先端が体内に挿入る気配を、昴は感じた。  緊張する間もなく、暁斗自身が侵入してきた。 「あぁ。あ、あ、あぁあ!」  昴は思わず、大きな声で喉を震わせた。  だが、痛みなど全くない。  体の奥深くへ挿入ってくる、暁斗のペニス。  ホントに。 (本当に、暁斗が僕の中に……!)  やがて、全てを飲み込み、昴は熱い息を吐いた。

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