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瞼の裏に、昴は日の光を感じた。
もう、夜が明けているらしい。
髪を撫でる、優しい手のひらの感触がある。
(暁斗だ)
暁斗が、隣にいてくれるのだ。
「おはよう」
そっと目を開け、昴は暁斗に朝の挨拶とキスをした。
「具合は、いかがですか?」
暁斗の言葉に、昴は少し身じろいだ。
体が重い。
全身の力を、吸い取られたようだ。
「とっても、だるい……」
正直に、そう告白した。
昨晩は、初めての体験をしたのだ。
記憶が飛ばなかったことが不思議なくらい、熱く激しい夜だった。
「ゆっくりと、お休みください」
「ありがとう。優しいね」
暁斗は言葉だけでなく、その後の行動も優しかった。
昴を、ベッドから抱き上げて降ろしてくれた。
歩くこともままならないと解かれば、抱いたままバスルームへ運んでくれた。
お湯で体をていねいに清めてくれたし、柔らかなタオルで体を拭き上げてくれた。
だがしかし。
暁斗が用意した朝食をもぐもぐ食べ始めた頃から、昴の機嫌は悪くなる一方だった。
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