151 / 226

12

「ぃやッ」  すぐに顔を背ける昴が、可愛い。  しかし対照的に、さらされた紅色の秘所は息づき、暁斗を妖しく誘ってくる。  ぎちぎちに硬く勃ったペニスを掴み、暁斗は昴の蕾へと突き立てた。 「ああッ! あ、あ、あぁ!」  指で慣らさず、そのまま打ち込んだのだ。  オメガの体液で潤っているとはいえ、後膣はひどく締まり、暁斗を押し返してきた。 (この私が、手順を踏むことを忘れるとは。何という迂闊!)  悔やんだ暁斗だが、もう遅い。  ローションを使って、滑りを良くすることを怠った。  指を使って、入り口を解すことを怠った。  まだ受け入れる準備のできていない昴の体に、中ほど以上進むことは、難しい。  そこで暁斗は、浅いところを出入りし、昴に刺激を与え続けた。  ゆっくり、ていねいに。  体内を味わうかのように、じっくり丹念に擦った。 「あ、あぁ。はぁ、はぁ、んあぁ!」 「いいですよ、昴さま。段々、具合が良くなってきました」 「ヤだッ。暁斗、何だか、んぅッ!」 「あぁ、こんなに濡れて。とても熱く火照って……」  淫らな喋り方は止めろ、と昴は訴えたかったのだが、次の瞬間にほとばしったのは、歓喜の響きだった。

ともだちにシェアしよう!