153 / 226

14

「綺麗な御顔をしているのに、淫らなお体です」  荒い息の合間に、暁斗は乾いた声でそう言った。 「もう、こんなに勃っていますよ。ご自分で、触ってください」  奥まで突かれ、揺さぶられながら、昴の手は暁斗に導かれて中心に触れた。  先端はこりこりに固まり、先走りの蜜を溢れさせている。 「あ、いやッ! はぁ、はぁ、あぁあ!」  嫌だと言いながらも、手で自分自身を慰める昴だ。  暁斗からの強い刺激と、自らがもたらす繊細な刺激に、快感は頂点を目指し始めた。 「あ、気持ち、いぃッ!」 (これ以上は、おかしくなっちゃう。逃げなきゃ、逸らさなきゃ……)  昴は無駄なあがきを探ったが、この甘美な誘惑に絡め捕られて身動きが取れない。 「うぅう! も、ダメぇ……」 (暁斗の、ビクビクしてるのが伝わって……あっ……) 「あぁッ、ダメッ! 気持ちいいの、キちゃう!」 「私は、素直な昴さまが好きです! もっと、もっと本心をさらけ出して!」 「イく……イッちゃうぅッ!」  後ろは暁斗に拓かれながら、前は自分で嬲りながら、昴は絶頂に達した。  はぁはぁと乱れる息のまま、暁斗は彼を貫き続けた。 「もう、よろしいのですか? これで満足ですか?」  それには、いやいやと首を振る昴だ。 「我慢できない……。気持ちいいの、もっと欲しいッ!」 「欲張りですね。ですが、それで結構です」  暁斗も、これで終わらせる気は、さらさらなかった。

ともだちにシェアしよう!